職業について
< 職業について >
人は生活をしていく為には職業を持ちます。その職業は一生ついてまわりますので、自分に合った、そして自分を高めてくれる職業である必要があるのです。イタリアの「パオロ・マンテガッツァ」という人の著である「エンリーコの学校」の中に「職業について」というところがあるのですが、私は、参考になればと思い、その内容の一部を以下にご紹介します。
「パオロ・マンテガッツァ著」の魂の書「エンリーコの学校」から職業に関した『第十七課』を引用します。
「第十七課」の「序」と「職業について」からの引用です。
ここから引用開始です。
★
序
これは、「汝自身を知れ」という歌である。アダムが、自己を知らなかったために神の怒りに触れて楽園を追われた時、妻のイヴと棕櫚(しゅろ)の木陰にたたずみ、せめてもの心遣り(こころやり)に、琴に合わせて歌ったその歌詞である。
職業について
正直であれ。
頭で考えろ。
そしてよく働け。
正直で、よく考えて、よく働けば、何をやっていても恥ずべきことはない。
○
骨折りのない仕事はない。
利益のない仕事もない。
○
しかし良い職業と、悪い職業がある。良い職業とは、自分に適した職業で、悪い職業とは、自分に適さない職業のことを言う。
○
職業には階級がある。
自分の心を喜ばせ、ひとのためになる職業が、無上の高い階級にあるものだ。
○
下手な仕事に実はならぬ。
○
どんな職業にも宝が隠されている。鍬(くわ)を握って、一打ちしても、その宝に堀りあたる。
○
無能と完全な働きの差は無限である。
○
立派な靴を作る靴屋は、ろくでもない弁護士や、頭の悪い大学教授や、下手な医者よりも、位が高い。
○
低能な国会議員よりも、役場の立派な書記のほうが、何百倍もまさっている。
○
才能が出てこなければ、仕事がおもしろくないし、また仕事が実にならない。
○
どんな職業にも、詩と理想がある。
○
低能や悪人は、何をやっても、その仕事が汚い。
○
職業は森の木のようなものだ。
ずんずん伸びれば伸びるほど、その職業は気高く(けだかく)なる。
○
よい考えは、仕事に熱中している時に起こってくる。
○
人の作った立派なものを見るのはためになる。しかし、自分で工夫して自分の腕をみがけ。
○
最大多数のためになる職業に、一番高い価値がある。
○
いやでいやでならぬ職業につくな。
ある職業についていても、それがいやでいやでたまらなくなったら、早くその職をやめてしまって、好きな職業につくがいい。
○
間違ったことを、構わずやっていると、間違いはいよいよますます大きくなって、手も足もぬけなくなる。
間違いは悔恨(かいこん)になる。
○
最も不幸な者とは、自分の職業に不平を持っている者のことである。
最も愉快なことは、自分の職業に興味を持つことである。
★
以上で引用を終わります。
皆さん、お互いに気高い一生を送りましょう。
私も若い頃はかなり転職をしました。もしあなたが中心となる部分で深刻な不満不足を感じたら、できる限り速やかにその職場を去るべきです。しかし今のご時勢再就職も難しいので、あくまでも慎重に。
KOSEI