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中国面白体験記その6/両替・レストラン

< 両替・街中のレストラン・人間関係 > 2016/02/08

 この話を進めるためには、中国語で言う「朋友」について説明しておく必要があります。もっともこの話に限らず中国での人間関係全般に言えることですが・・。

中国語の「朋友(ぽんよう)」とは日本語に直訳すると「友達」という意味になります。もちろん日本の「友達」という語が一番近い言葉であり一番近い概念です。しかし微妙な部分で日本の友達とは違っています。あえて言うなら相手のためにはあらゆることをして助ける濃い人間関係、とでもいいましょうか。秘密結社やシンジケートの同志に近い感覚です。そもそもが中国は社会主義国毛沢東の時代は横並びで貧富の差はなく、みんなが「同志」と呼び合っていたので、その感覚が生きているのです。しかし最近は欧米の「friend」に近くなってしまってます。

 さて「両替」に話を戻します。日本円を手元に持って中国に行っても買い物も何もできません、宿泊するホテルのデポジットも払えません。そこで両替が必要になってきます。普通は空港で両替します。あるいは到着して宿泊するホテルで、あるいは市内の銀行で。ここで不利な順に(手数料が高い順番に)並べると、空港⇒ホテル⇒銀行です。普通は手元には人民元を持っていないので空港で両替するのはいたし方がないことですが、一番損をしています。では一番手数料が安いのは?この三者の中では銀行ということになるのですが、僕はじつはこの3つのどれをも使っていません。僕が使っているのは、ここにはない4番目の選択肢「闇の両替商」です。この人たちは見るからにそういう雰囲気なのですぐに分ります。しかし少額ならともかく、ある程度まとまった金額だと、空港で替えた場合と闇で替えた場合の差はかなり大きいです。

 ケッサクなのはこの人たち、街中にいることもありますが、なんと銀行の中にたむろっています。銀行は何も言ってきません、銀行にはいくらかの場所代を払っているのでしょう。多少人相は悪くても一見銀行員と見間違えそうなところが可笑しい!似たような話で中国の一流ホテル(ヒルトン・ホテル等)の一階ロビーには必ず売春婦がたむろっています。これも彼女たちは一日あたり500人民元前後の場所代をホテルに支払っているそうです。中国はオープンですね。

 ところが旅行ガイドなどをみると「闇の両替商」には決して頼まないこと!と強く戒めています。旅行ガイドブックは大手金融機関の言うがままなのでしょう。ガイドブックには「危険だから」とあります。そこで考えてもらいたいのが先ほど話した「朋友」です。この関係を結んでいる中国人の友人とともに行動すれば危険はまったくありません。黙っていると大手金融機関にいくら吸い取られることやら!!!

 食事にしてもそうです!ガイドブックには街中のレストランでは決して食事をしてはいけない、その理由は「不衛生」だから。しかしこれも善い人間関係があれば悪質な店などには連れて行かれません。日本の小さなお店で食べるのと同じです。ただ安い分だけ使っている油とかが上質なものではないので、頻繁に食べにいくことはやはりオススメできませんが、時々いく程度ならいいでしょう。

 おまけに味の面から言うとガイドブックに載っているようなお店の料理の味は本当にマズいですから、美味しいものを食べたいのなら行ってはいけません!!ガイドブックに載っていないが味がもの凄くおいしいお店はたくさんあります。そのような店は口コミで評判が広がっていくので、わざわざ外国向けの旅行ガイドブックに載せて外国人を呼び込まなくても充分にやっていけるのです。それどころか、例えば日本人が本場の中国料理の店の料理を食べて口に合わなかった場合、悪評を立てはじめます。そんな厄介な客は要らないのです。そういったお店の存在を教えてくれるのはやはり「朋友」なのです。

 僕は2年間毎朝極安の朝食(大きなどんぶりいっぱいのお粥とオシンコで20日本円ぐらい)をとってきましたが、別に身体に異常は発生しませんでしたし、お腹を壊したこともありませんでした。必要以上に神経質になることはありません。もしもそのような小さな店で変なものを出されたらお金を払わずに出てくればいいのです。これは自己主張です。飲食代金は食事の内容に対しての対価ですから、ひどいものなら払わない。「お前の店は泥を食わせて金を取るのか!」とひと言行って店を出てくればよろしい。日本人はお人よし過ぎます!不満に対してはガンガン苦情を言うべきです! 苦情を言い出せない気の弱さを「美徳」という言葉でごまかしている。ただし中国で食べるものは如何に高級なレストランであったとしても、一度口に入れて口の中でチェックをしましょう。食中毒を起こすほどの食べ物ならかならず変なにおいや妙な味がするはずです。自分の感覚・舌感覚を鋭敏にすること!

 余談ですが僕の友人のお父さん(中国人)は、むかしコックをしていて、レストランに入って出された料理の味に問題があると烈火のごとく怒り出します、「なんだこの●●の味は!作り直して来い!」といって突っぱねます(知り合いのレストランでもなんでもなく偶々入ったお店)。日本のレストランでは、それは受け付けてくれませんが、なんと中国のレストランは作り直してくるのです。何べんも何べんも作り直してきます。中国はへんなところでサービス精神がありますね。それにしても、いいですねぇ~、この元コックのお父さんのこだわり!いまの世の中、小さな枠に当てはめられてしまい世界を縮めている人間が如何に多いことか!何も怒鳴らなくてもいいから言いたいことを言える人間になりましょう!

 僕は善い朋友の勧めで行ったレストランでもどこでも、口に入れてちょっとでも違和感があれば、口の中のものをすべてティッシュに吐き出して飲み込みません。「備え有れば憂い無し」です。自分の身は自分で守りましょう!!

KOSEI