KOSEIのブログ

自分の可能性をどこまでも

中国面白体験記その41<中国語学習その2>

<中国語学習その2>  2016/03/15

まず「ピンイン」:学術的な文献を読んだり、小難しい話をしたりしたいのなら別ですが、そうでなければ本格的な文法書は必要ないです。しかし日常会話は基本ですから簡単なコミュニケーションは取りたいもの。大体平均的な標準語を話す中国人と普通の話をする場合は中国の中学校レベルの会話力があれば充分です。中国人でも小学校に上がると「ピンイン」と呼ばれる発音記号のようなものを、最初に勉強します。これは化学記号の暗記のような無味乾燥なものではありません。ひとつの漢字を上がり調子で読んだ場合と、下がり調子で読んだ場合とでは意味が変わってしまいます(この「上がり下がり」のことを声調といいます)。例えば「人を愛する」の「愛」(動詞)のピンインは「 ai 」ですが、下げ調子で発音します。ところが三大現代病のひとつ「癌(ガン)」(名詞)の発音も「 ai 」なのです。ただしこの場合は上げ調子で発音します。背が低いことを現わす漢字「矮」も「 ai 」です(形容詞)。ただしこれはいったん下げてから上げます。

例えばもし中国で恋愛をして相手の女性に「私は貴女を愛します」=「我爱你」といおうとして「愛」の動詞を同じ「 ai 」の発音の「矮」を使ってしまうと、トンチンカンな会話になってしまいます。「私あなた背が低い」というような意味になってしまい、盛り上がったムードはぶち壊しで、相手の女性は腹を立てて返ってしまいます。

僕も中国語をあまり話せない頃、似たような間違いをしました。ホテルの部屋にいたらお客さんがやってきました。僕は「ようこそ、ようこそ」といいたくて「欢迎,欢迎(ホアンイン、ホアンイン)」と言いました。すると来た人たちは揃って帰ってしまうではないですか!これはどういうことか?じつは、この「ようこそ」は「换衣(ホアンイー=服を着替える)」と発音がとても似ています。声調が違うだけなのです。僕はそのころ声調を正確に操れなかったので、人が訪ねてきたときに「服を着替えますから」と言っているように聞き取られたようなのです。まだ準備ができてないのだろうということで少し経ったらまた来ますと言った感じの反応でした。あれはあれで、僕の中国語学習の大切なフィールドワークだったのです。

というわけですから、ピンインは是非身につけてください。ピンインを覚えてしまえば自分にとって未知の単語が出てきても少なくとも読めますし、辞書を調べれば意味もわかります。そこらへんのロジックは中国でも同じで、漢字とピンインの関係を練習するために中国の小学生はこの写真のような練習張をつかって訓練します。じつは僕もこの練習張で練習したのです。最初は何回やっても覚えられませんが「習うより慣れろ」です。頭で記憶するのではなく、何回も漢字を見て発音し・・・、を繰り返して、舌に覚えさせてください。舌には舌の共和国があるのです!

僕は中国の小学生が練習するのと同じものを使って練習しました。上の写真はその時に使った升目の入った練習帖です。かなりたくさんの漢字を、ピンイン付きで書き取りしましたが、結果今現在ずいぶん役立っています。ピンインが読めれば未知の漢字が出現しても慌てなくても大丈夫。資料や本によってはピンインが書いてあるものがありますから、こういう場合は少なくても読むだけは読めます。ピンインがわからない場合は辞書を引きましょう。

あと、どんなものでもいいので自分に合いそうな教科書を選びましょう。わかりやすいものが良いです。ひとつ決めたらとことん、しつこく勉強しましょう。そして教科書には書き込みをどんどんしましょう。

これはヒアリング用の教科書なのですが、もうこれ以上は書き込めないというところまで僕は書き込んでいます。書き込む内容は何でもいいのです。発音の注意点や他の文章との類似点や文法上の問題点・疑問点等々・・・です。

KOSEI