KOSEIのブログ

自分の可能性をどこまでも

願いを叶えるコツ<忘れること>

祈祷  2016/05/29

昨日のブログでは埼玉県の民間祈祷・呪術について書きましたが、じつは僕は「祈祷師」としての仕事に携わっていました。祈祷といっても僕の家柄はすべてクリスチャンで英国国教聖公会(Anglican Church)ですから、神道宮司さんあるいは密教の僧侶が祈祷しているイメージとは程遠いものがあります。ただし僕は若い頃キリスト教に愛想をつかして(僭越にも)独自の道を見つけようとして25歳のころに密教の門を叩き、密教では四度加行(しどけぎょう)というあらゆる修法の基礎になる行法があるのですが、それをマスターしましたので、時として密教の行法を採用したりしました。しかし、ぼくの潜在意識にあるものは、いくら嫌っていても英国流にならざるを得なかったのです。

これはかのむかし1776年に現在の南ドイツのババリア州のインゴルシュタットの町でアダム・ヴァイスハウプトという人が「イルミナティ(啓明結社)」という教団を創設しましたが、その創設者であるヴァイスハウプトの家はイエズス会であったそうです。そこで元祖イルミナティ教団の内部構造を研究してみますと、イエズス会の構造と近くなってしまっているようです。

僕の場合もそれとはだいぶ違うケースですが、生まれ育った環境は一生ついて廻ります。最後まで密教のお坊さんにはなれなかったです。したがって、主に召喚魔術、高位の神霊を召喚して依頼者の願いを叶える、というのが僕の仕事でした。だいぶ長い間その仕事に携わっていました。

さて依頼者の方が相談に見えたときは、まず運命鑑定を行いその方の宿命や運命を拝見します。そしてご当人が是非何が何でも願い事を叶えたいというときは祈祷をします。その時には召喚する神霊を選び、細心の準備をおこない儀式魔術に入るわけです。しかしその時、一番大切なことは何か?ということを僕は依頼者の方に申し上げます。もうpdfファイルにしてあり、メールで配布をして差し上げるのですが、その一番大切なことは何か?

といいますと、それは祈祷が終わったら祈祷師に祈祷を依頼したことも、いま自分が実現させたいと願っていることもすべて「忘れて」ください、とお願いをするのです。最初は依頼者の方は「キョトン」とします。祈祷というと、念力を凝らしてもの凄く強力なイメージの力で願望を成就する、といったイメージを持っているのです。これは映画などで修験道の行者や密教行者が祈祷をするシーンでものすごい形相で顔中汗を噴出して九字を切り、護摩を焚き、強烈な「ケイヤァー!」といったような気合いもろとも大声を張り上げて・・・・(以下省略)というあの刷り込みがあるわけであり、「祈祷=念力」と考えているのです。

だから僕が「忘れなさい」といってもぽかんとするわけですね。実際の例をお話しますと、祈祷を申し込まれる方の中で最も多い依頼ごとが「男女の復縁」です。一時はラブラブであった二人が何かしらの感情のもつれで分かれざるを得なくなってしまう。まさに仏教で言うところの「愛別離苦(あいべつりく)」=愛する者と別れる苦しみです。

そこで特筆すべきは、依頼者の方の性格によって成就までの時間は大きく異なるということです。「あっけらかん」とした方、こういう方は本当に早く結果が出ます。早い方で1~2日、普通でも1週間。ちょっと時間がかかってしまう方でも1ヶ月で幸せへのカムバックです。

それに対して「想いが強ければ強いほど願いは速く叶う」と本気で思っている方。こういう方は本当に遅いです。1年たっても2年たっても効果が出ません。2年ちょっとかかって戻った例も数例ありますが、もうそうなってくると、祈祷の効果で復縁が叶ったのか、時間が経ったから心が落ち着いてきて叶ったのか判らなくなってきます。

効果が遅い方に共通しているのは、「こだわり」が強いということです。相手の方へのお気持ちはもちろん理解できます。しかし表面意識で忘れた瞬間から潜在意識が活動を始めますので、表面意識で始終頭の中がお相手のことでいっぱい、というのは最も戒めなければいけない事なのです。

そういえばビジネスの世界でも「成功者は楽天的」といいますね。次回は祈祷を行なってきて体験した貴重な体験談をお話します。

KOSEI