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KOSEIのブログ

自分の可能性をどこまでも

術合戦その2<祈祷師奮闘記>

術合戦その2<祈祷師奮闘記  2016/05/31

昨日は「術比べ」の話をしましたが、他にも印象的な依頼ごとが何件かありました。今日お話しするのはそのうちの一件です。依頼者は男性でした。恋愛に関した占いや祈祷の依頼にみえるのは男女比から言いますと、やはり女性のお客さんが多いです。この方は珍しい依頼でした。珍しいというのは男性だからということもありますが、その依頼内容です。

その依頼者の方のご相談内容は2つありました。ひとつはある女性と縁を戻したい、もうひとつはある人から呪いをかけられているので何とかして欲しい、という内容でした。

ことの経緯は次のようなものです:依頼者の男性をAさん、復縁相手の女性をBさん、話の途中で登場する女性呪術師をCさんとします。AさんはあるパーティーでBさんと知り合いました。AさんはBさんのことをすっかり気に入ってしまい、Bさんもまんざらでもなかったので、二人は交際を始めたとのこと。それから何ヶ月か経ったあと、またパーティーがあったようなのですが、そのときはAさんとBさんは二人で連れ合って出かけたのですが、その会場にはBさんの知り合いのCさん(女性で呪術を使う人)という人がいて、Aさんにも紹介をしてくれたそうです。BさんがいうにはこのCさんには「不思議な力」があるというのです。年齢はAさんとBさんよりは年配の方ですが初老まではいかない御婦人です(僕も写真を拝見しました)。その不思議な力というのは、それは自分の周囲の環境を動かしてしまう力、つまり「念力」のような力があるというのです。

Aさんが僕に話してくれたところによると、一緒にいるとどうも落ち着かない妙な雰囲気があったそうです。さて、そのCさんとAさんはどうもソリが合わなかったらしく、何ヶ月か経った後に人間関係が壊れてしまったとのこと、つまりケンカ別れです。まあAさんにしてみれば自分のカノジョはBさんなので、Cさんとは話が合わないのでしょうがない、というくらいの気持ちだったそうです。ところがかなり激しいケンカだったらしく、別れ際にCさんは、AさんとBさんの仲を割いてやるといったような物騒な捨て台詞を吐いたそうです。

のみならず、Aさんの健康にも甚大な被害を及ぼしてやる、といった内容のことを言ったそうです。しかしAさんは健全な心身を持っており、そのような言動や脅しには一切動じない性格であったため、そのようなことを言われたことすら、まったく忘れてしまっていたそうです。

ところが数ヶ月経過した後、些細なことが原因でBさんともケンカをしてしまい、あれほど幸せだった二人は別れてしまったのです。この時になってもAさんはまさかCさんが言っていた言葉はまともに取り上げても見ませんでした。しかしほどなくして健康状態も落ち込んできて、病院通いのありさま。日に日に痩せ細ってきて見る影もなくやつれてきたのです。ここにきて初めてAさんはCさんが持っているという「不思議な力」と結びつけて考えたのです。Aさんは「Cさんが念力を使って呪術で自分を今のような状態に追い込んだのだ」という考えです。

そこで僕のところにご相談にみえたというわけです。相談事のひとつは「Bさんとの復縁」「Cさんからの呪縛を断ち切って健康体に戻して欲しい」のふたつです。

そこで僕は計画を立てました。この案件は単一ではないので、通常のようにひとつの祈祷だけではだめだろうと思ったのです。その計画はどのようなものかというと、復縁成就を行いながらも、その方にかかっている「呪い」を祓っていく、という二段構えで進めないといけないという計画です。そうしないと、いくら復縁成就だけやっていても、端から相手の呪術師の邪念に邪魔をされてしまい、効を奏さないであろうという理由からです。むしろ最初に呪術の力を撥ね退ける作業をしたほうがいいと判断しました。

Aさんのケースは昨日の方のように1ヶ月というわけにはいきませんでしたが、徐々に健康を回復されてきて半年も経った頃には健康体に戻ってしまいました。おそらくご本人の心理が作り出していた病気であったのではないかと思います。僕の祈祷の力が護っていると思ったため、自然治癒能力が治療したのでしょう。しかしあのままにしておいたら、本当の病気になってしまっていたでしょう。(その意味においては)邪な術は存在します。自分で自分の中に「確固とした中心」を築き上げてしまえば、怖れることはありません。普通の方の心は常に揺らいでいるため、そのような邪念の影響を受けやすいのです。

このお話は、お二人の別離やAさんの健康状態が落ち込んでいったことが、はっきり呪術の影響とわかるものがないということです。時期的に考えれば半ば因果関係がないとは言い切れないのですが、スッキリとしません。

とはいえ、いまだにわからないことがあります。それは儀式魔術を執り行おうとして結界内に入って精神統一をした時に、急に、なんと言っていいのか、分厚い生暖かい空気の固まりのようなものが僕を圧迫してきて気分が悪くなってきたことです。それが相手側の呪術をかけている人の「念力」なのでしょうか?心の力が正しいものなのか邪なものなのかは関係なく、空間を越えて想念を送り出すことができる人は存在します。Cさんはきっとそのような人だったのでしょう。

この「術合戦」ですが、健康回復のほうでは相手の邪術を操る呪術師の攻撃を防いだので僕の勝ちでしたが、残念ながら復縁祈祷の方では成功のお知らせはいただいていませんでしたから失敗でした。

KOSEI