KOSEIのブログ

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中国面白体験記その39<常識の違い・続きその2>

<常識の違い・続きその2>  2016/03/13

 昨日のブログでお話した話の中でホテルのルームキィの件で、読者の方から「フロントにルームキィは預けないのですか?」ときかれました。幾つか理由がありますが、フロントには預けません。たとえばあなた(田中さんとしましょう)が817号室に投宿したとします。しかし、もしも悪意を持った第三者がチェックインの有様を見ていてあなたの名前等をすべてつかんでしまった(これはすぐ隣にいれば可能なのです)とすると、もしフロントにあなたのルームキィを預けてしまうと、悪者は簡単にあなたの部屋に入れてしまうのです。どういうことかというと、あなたが外出時にもしもフロントにルームキィを預けたとします。すると、その悪意を持った第三者はあなたが817号室に泊まったことを知っているわけですから、しばらくしてフロントの係員が交代したころを見計らって、「私は田中ですけど817号に泊まっています。ルームキィをください。」といったとします。そこでもしも日本のホテルのように確認せずに「はいどうぞ」と渡してしまうと悪しき第三者は悠々と侵入できるということになります。なので最初から預けないのです。日本人の場合は中国人と違うから心配ないでしょうか?盗人はいかなる手段も講じてきます。「私は817号室に泊まっている田中さんの通訳の李といいますが、いま田中さんがトラブルに巻き込まれてしまい、自分はトラブルの現場を離れることはできないが、手許にパスポートを持っていないので身分を証明できない、李さん悪いけど私の部屋まで行ってパスポートを取ってきてくれないでしょうか」と言いつかってきましたので、ルームキィをください。この場合も日本のような対応だと渡してしまうと進入できてしまうわけですね。中国は貧困層が多い国なので仕事がない人が多く、悪いことをしても罪の意識すら感じなくなってきてしまっている人、こんな人が多いのです。余談ですが日本の景気に翳りがでてきて中国の経済成長が加速され始めた時に、僕の友人が言っていました。「最近日本人の詐欺師が増えてきたよ」僕たち日本人は日本がバブル経済に浮かれておカネが余っているときに、そのとき余り裕福でなかった中国を「開発途上国」扱いして見下して(実は占領国文化にまんまと乗せられていただけ)、中国人は日本人を平気で騙す犯罪者民族のようなイメージを持っていました。たしかに中国の方が悪者は多いです。ではなぜ多いか?ですが「貧すれば窮する」貧乏になってくれば心の弱い人は悪事に走るのです。この意味においては、「国が人を作るのではなく人が国を作る」のです。中国人だから悪人が多いのですか?イスラム教の人は全員テロリストなのでしょうか?どこの国にも悪人もいれば聖者もいます。とはいえ、国が大きいので一個人にまでケアが行き届かないのでしょうね。それも確かです。

閑話休題

 ただこれはだいぶ前友人からこのような話を聞いてそれ以降僕は「ああ、そんなものか」ということで、中国方式に馴染んでしまっているので、正確なところはわかりませんし、あれからだいぶ時間がたっていますから、もしかしたら日本式を取り入れているところが出てきているかもしれませんが、考えにくいです。なぜならばもしも預けたとした場合のデメリットを防ぐためにはホテル側の仕事が大幅に増えてしまいます。その費用が宿泊料金に反映し宿泊客が減少していくこともありえます。ところがカードキィを持って外出した場合は、少なくてもこういった事態は発生しません。しかしカードキィを紛失した場合は、ホテルに帰って来てフロントの人に告げても、自分が逆にさっきの悪意を持った第三者に間違えられるかもしれません。そのため、フロントではなるべく大きな声で周囲に自分のことを印象付けた方が得策ということです。記憶力のよさそうな従業員と仲よくなっておくというのは、とてもよい方法ですし損はありません。アナログ世界・中国!

さて今日はとりあえずホテルの中での注意事項はこれまでとして、以前このブログでも書きましたが、レストランでの注意事項について。

 1.食事は楽しく賑やかに:これは万国共通ではないでしょうか。楽しく食べれば食事の味も美味しくなります。特にお酒を飲む人は楽しい話題に打ち興じながら飲むと程よく酔いが回ってきます。手術のときの麻酔ではあるまいし、たのしく飲めば酔いも遅いのです。

  • お酒の酔いに関しては幾つか注意点があります/

 A.まず中国では誰かが何かひと言ふた言ぺらっと言って(宴たけなわになると何もいわずにただ「さっ飲も!」とだけ)、みんな揃って一斉に飲みます。日本人は節目で揃って乾杯はしますが、大体は手酌でひとりでチビチビやってますね?あれは中国の宴会では絶対に避けましょう。皆で乾杯するときの酒量+チビチビの酒量で、他の人よりもチビチビ分だけ多い量を飲むことになってしまうのです。だから当然他の人よりも酔いも早いし下手をすればつぶれてしまいます。

 B.またウィスキーと大体同じぐらいの度数でありながら、チェイサーというものも飲まないし、水割りやお湯割りもしません。そこで中国の宴会には必ず「お茶」が出ますから、このお茶を頻繁にマメにチェイサーがわりに飲みながらお酒をしたためましょう!これで酔う速度はだいぶ遅くなります。

 C.さらに、なるべく楽しく大きな声で話して発散します。声を出すというのは呼吸法になりますし、「気」の発散にもなります。言葉が話せなくてもそれはそれで武器になるのです。「これは何?」みたいな簡単なことで場が盛り上がるのです!相手から発音を教えてもらえば一挙両得、中国語の勉強にはなるし、気は循環して気持ちよくなるし・・・。身振りや手振りをつければ驚くほどコミュニケーションは取れるものです。声を出すという意味で、食後のカラオケには必ず参加して下手でもいいから大声で歌いまくることです。

 D.或る人と一対一で乾杯をするときの注意として、相手のグラスより自分のグラスを少し低い位置でカチンとあわせることが相手に対して敬意を表していることになります。グラスの位置が低い方がへりくだっていることになります。「乾杯」とひとことで言っても3種類ありますが、飲む前にお互いに宣言します。「乾杯」か、「半杯(一半)」か、「一口(ひとくち)」かの3種類のうちからひとつ選びます。「乾杯」は文字通り杯を乾かす(空にする)ことですから、すべて飲み干さなければ生けません。「半杯」はグラスの半分まで飲むこと、「一口」は文字通りひとくちだけ飲むことです。

 E.お酒は人にすすめてから:宴会の場合は大きなレストランだとウエイトレスがサービスでお酒を注いでくれますが、宴会ではなく4人ぐらいでレストランに入ってお酒を飲むときは、まず相手にお酒をすすめてから、というのは日本でも同じですね。

レストランのマナーはお酒以外に他にもたくさんありますが、続きはまた明日。

KOSEI