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自分の可能性をどこまでも

中国面白体験記その63<中国オカルティズム文化>

<中国文化>  2016/04/06

僕が中国に惹かれたのはそもそも文化面です。それも中国が持っている摩訶不思議な面に惹かれました。中国大陸に実際に渡る前にも台湾で仙道修行をした日本人の方から色々な教えを頂いたりしていました。そうです、僕は中国のオカルティズムとでも言いましょうか「仙道」に興味を持っていたのです。不老不死の肉体、「出神」と呼ばれる技法により自分のコピーを造って独立させてしまったり、鬼(霊のことですね)を使役したり。このような世界の話を聞くと僕はワクワクが止まらずに仙道の具体的なことに言及している「抱朴子」という書物に接したり、日本仙道連盟の本に接したり、小野田大蔵氏の書物、仙道関連の書籍の良書はあまりありませんが、結構一生懸命勉強をしました。高藤聡一郎氏の書籍も大陸書房時代のものは真摯な感覚がありましたが、学研ムーになってからの書籍は正直首を傾げます。

11世紀続いたペルシア帝国を新興イスラムの戦力が押しつぶして以来、イスラム・アラブが建設した巨大な国際商業ネットが成立しましたが、この通商圏を介して、ユダヤ神秘主義を主軸とした西洋魔術の体系に「インド魔術」や「中国魔術」も少しづつ中東経由で西洋にも伝播したいきました。僕はこの「中国魔術」に大いなる興味を持って中国に入ったのです。ところが惜しむらくは中国大陸で育まれたであろう神秘主義の核心の多くは、台湾へ持ち去られたようです。これには文化大革命の影響も大きいと思います。中国道教の内部を知りたくて道教道士とも仲良くなったのですが、やはり道教道士の中国語は時々意味が解からなくて難儀しました。

しかし最近(といってもだいぶ前なのですが)、ドイツのC・G・ユング博士がR・ヴィルヘルム氏と共著で出した「黄金の華の秘密」という書籍に触れました。じつはこれは、道教の瞑想法「太乙金華宗旨」という秘伝書の内容を詳しく説き明かした本なのです。この本には道教の「慧明經」という秘伝書の内容も合わせて載せられており、かなりの良書です。仙道で修行した部分とだいぶオーバーラップした部分も在るのですが、いい本です。

面白いのは、この本は英国の魔術結社「黄金の夜明け団(GD)」の修行内容をイスラエル・リガルディが暴露した「黄金の夜明け魔術全書」のなかにリンクがついていたのです!今後は魔術の世界もヨーロッパ、インド、中国と、ボーダレスで広がっていくと思います。ヨーロッパとインドの合体が「神智学協会」と大雑把に捉えるならば、中国とインドとヨーロッパをユニットした新しい動きが起きてくるのではないでしょうか。

機会を見て道教の内容も紹介をさせていただきたいと考えています。

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