中国面白体験記その96<中国薬膳02>
<中国薬膳02> 2016/05/13
中国医学は予防医学などとよく言われますけれども、では予防ワクチンもなしにどうやって予防するのでしょうか?中国医学では病気の原因を3つに分けます。
1)外因=原因が外から来るもの「風、暑、火、湿、燥、寒」の6つの気候要素で、「六気」と呼ばれます。しかしこれらが「邪気」として作用するときは「六淫(ろくいん)」と呼ばれます。
2)内因=同様に外から原因が来るものでも身体の内部の心の状態に強い刺激を与えて発病させるもの。さまざまな心の状態によって7つに分かれる。「憂、思、喜、怒、悲、恐、驚」これを中国医学では「七情」といいます。
*外因はより直接的で、内因は間接的といえますね。古代の人は内因を内側から独自にわき上がった病気の原因とみました。内因にはこの七情のほか、純粋に内部的な「痰」「過食」などによって引き起こされる病気も含まれる。
3)この内因、外因の他にも、そのどちらにも属さない不内外因というものもある。たとえば、房中傷(セックスのしすぎ)、金刀傷(刺傷、打撲)、湯火傷(やけど)、虫獣傷(毒虫、毒蛇、猛獣などの咬傷)などです。
中国医学ではこの1)から3)は、身体に抵抗力が無いと、つまり「余力」がないと、これらを「邪」として受けてしまい発病する、といってます。逆に余力さえあれば、服毒すれば話は別ですが、六気も七情も身体を鍛えるのに役立ちこそすれ、なんら「邪」としては作用しないのです。
病気をしないためにはこの余力を鍛えればいいのです。そうすれば自然治癒能力がが健やかな働きを助けることになります。具体的には適度の食事、適度なセックス、規則正しい寝起き、無理のない労働、軽い運動などです。
ただこれだけではやや不足なので、食養法により精力のつくものを食べるとか、「気」の働きを高める「導引」などをこれに加えるといいでしょう。
精力減退に効く食養法/身近で手軽に入手できて簡単に作れるものを厳選
これから陽気も暑くなってきて精力減退、夏バテの季節です。まず基本的に次のものを毎日食べるようにします:山芋、ナツメ、黒ゴマ、ニラ、生姜、タマゴ、ハチミツ、タマネギ、ニンニク、クルミ しかしニンニク、クルミなどは口や喉に渇きを訴える人は常食してはいけない。熱がよけい高くなり火病になる。
精力不足を解消する食養法
①
生カキ・・・・・200g
鶏卵・・・・・・二個
生姜・・・・・・10g
植物油・・・・・少々
食塩・・・・・・少々
●タマゴを割ってかきまぜその中に塩を入れ、生カキを放り込む。充分に卵をつけてから熱くしたフライパンにこのカキを入れ、植物油と生姜で炒める。
②
ニラ・・・・・・一把
クルミ・・・・・15g
豚の腎臓・・・・50g
ハンペン・・・・一枚
鶏卵・・・・・・一個
ゴマ油・・・・・少々
塩・・・・・・・少々
コショウ・・・・少々
●タマゴを割ってよくかきまぜ、ハンペンにたっぷりつけて炒める。炒めたら小さく切っておく。次に豚の腎臓、ニラ、クルミの順で炒めていき、最後に切ったハンペンを入れ、塩とコショウで味付けする。なお炒める時は別の油を使い、最後に味付けとしてゴマ油を用いてもよい。豚の腎臓がなければ他の内臓で代用も可。
以上
KOSEI