KOSEIのブログ

自分の可能性をどこまでも

中国面白体験記その53<中国の生活_注意事項2>

<中国の生活_注意事項2>  2016/03/27

観光でも仕事でも広い中国を歩き回ると足が疲れます。そういうときはなんと言っても中国マッサージをお勧めします。中国語では「按摩」ですね。この按摩ですがこれにもピンからキリまであります。安いところでは1時間全身マッサージで30元(500円ぐらい)前後の店です。しかしこのようなお店は店の中があまりキレイではないし、按摩師のウデもよくありません。しかし按摩師の技術の良し悪しという意味では、店の大きさにもよりますが、あまり関係ないこともあります。つまり小さな店にも時々上手なウデの良いマッサージ師がいたりするのです。しかし大方はキチンとした店にはそれなりの技術を持った人がいますね。大型のマッサージ店はとても大きく2階、3階まであり、多くのマッサージ師が仕事をしています。入り口でマッサージ師の写真と経歴が開示されていて、マッサージ師を指名できるところもありますが、上手なひとはいつ行っても中々指名ができないものです。しかし料金も高く、なかなか敷居がたかいものです。全身マッサージで1時間最低でも100数十元とられます。

しかし総体的にみて技術の高い按摩師を探すのは難しいです。たまたま飛び込んだマッサージ店でよいマッサージ師に当たったときは「ラッキー!」と思って、名刺をもらっておいた方がいいですね。そしてしばらくはそのお店に通い行くたびにそのマッサージ師を指名してあげれば、本人とも心が通じ合いよりよいマッサージをしてくれます。マッサージ師は女性の方が多いのですが、本当の実力者は男性です。女性のマッサージ師はどうしても筋力が弱いせいか、もうちょっと強く押してもらいたい、というときに最後の一押しが効かないのです。もちろん女性のマッサージ師にも有能な人がいて、力も強くテクニックも優れている人もいます。結局は色んなところでマッサージを受けてみないとわからないということでしょうね。

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中国面白体験記その52<中国の生活_注意事項1>

<中国の生活_注意事項1>  2016/03/26

日本にいようがどこにいようが病気や怪我にいつかかるか誰にも予測できません。これが日本国内であれば行きつけのお医者さんがいたり、自分にあった薬が何かが分かっていたりで、何かおきても比較的迅速に対応できますが、外国にいるときに病気になったり怪我をしたりすると、いつもと状況が違うのでついつい対応が遅れてしまいがちです。また異国にいるときは旅の疲れやストレスもあり、日本で生活しているときよりも病気にも罹りやすい状態になっているものです。そのため、自分が日頃使い慣れている薬があれば、持って行くようにしましょう。しかし、これは僕の考えなのですが、現地で罹った病気には現地の薬が一番効きます。とはいえ、中国の保健局(日本でいう厚労省)の基準は日本とは場合によってはかなり違うようなので、僕の場合はさいわい中国の薬はまったく問題は無かったですが、人によっては拒絶反応を示しますので必ず自分専用の薬は持って行きましょう。

他のブログで書きましたが、僕は中国滞在中に肺炎に罹患しました。そのとき診察してくれたドクターは「3日で治る」といいました。ほほう、中国はすごいもんだな3日で肺炎も治してしまうのか!と感心していましたが、その実は半信半疑でした。しかし確かに3日(3回の治療)で元の状態に戻り日常業務に復帰できました。どんな治療かというと、何のことはない「点滴」を1日1回やるだけです。僕は入院を勧められたのですが断って通院で治療しました。毎日点滴の薬瓶をもって通院し約1時間の点滴を受けました。

しかしここで注意しなければならない事は、そのドクターも言っていましたが日本人は中国の薬があわない場合がある、ということです。最初にパッチテストをやって反応が悪ければ点滴はしません。あと、中国の病室はあまりきれいではありません(下の写真を参照)。

上の写真でははっきり見えないのですが、何しろ壁には黒いシミがついていて、それらは蚊を叩き潰したときの残骸、蚊の死骸なのです。僕が罹患したのは真夏の時期だったので、点滴を受けていると蚊が飛んできます。伝染病を移されるのも嫌だから、思い切り壁に叩きつけシミをいくつか増やしました!「野戦病院」とでも思っていたほうがいいでしょう、実際僕は病院を2軒廻りましたが両方とも人民解放軍の病院で名前からして「二〇一病院」とか、病院名は番号です(正確な番号は忘れましたが)。でも中国の病院のすべてがこうではありませんから安心してください。最近はキレイな病院も増えています。しかしあの時は肺炎で息も絶え絶えだったので、2軒目にまわったその病院に決めざるを得なかったのです。最初の1軒目の病院は態度が悪く生意気であったため、けんかをしてやめました。肺炎菌移してやればよかったと思いましたね、あのときは!伝染性の病気のときは自分自身が最強の細菌兵器なのです!ところで日本で点滴をするときの針を刺す場所は前腕の大静脈が出ているところ(静脈注射をする場所)に刺しますが、中国では手の甲の細い静脈に刺します。理由としては「イザというときに動きが取れるから」だそうです。常に敵との戦闘に備えている大陸民族の特徴でしょうか。注射針を刺す場所ひとつにしても民族性が出ていて面白いですね。

中国では脂分の多い中華料理と硬質の水(石灰分が多い)をとりますから、日本にいるときには罹らない病気にも罹りやすくなっていますので注意が必要です。もっとも多いのが下痢です。日本の旅行ガイド書をみるとお腹を壊したときのためには「正露丸」が効果絶大とありますが、僕の経験によりますと、あまり効果はないです。地元で売っている下痢止めは中国の「毒」用に開発された薬なのではるかに効果絶大です。注意としてはもちろん生水は飲まない(水道水は飲めません)、ということです。むかしは地域によっては飲めたところもあったようですが、いずれにしても外国人である我々日本人は最初から避けた方がいいでしょう。中国茶(とくにウーロン茶)は油分を流す作用があるそうです。中国のレストランに行くと必ずテーブルの上には、茶葉いりの急須と茶碗が必ずといっていいほど置いてあります。かといって、ウーロン茶さえ飲んでいれば、いくら油っぽい料理を食べても大丈夫ということではありませんので、お腹の調子が悪い日などは中国料理を避けましょう。ほかにも「おかゆ」の専門店といったような、胃腸に優しい料理もありますから体調をみて切り替えましょう。僕が滞在していた時は仕事で行っていたので、お客さんの接待となれば行かないわけにはいかず、食べまくりました。おかげさまで体重が、ちょっと増えてしまいました。肥満は諸病の温床ですから避けなければいけないのですが、中国に行くまでは逆に「痩せすぎ」だったので、体重はだいぶ増えましたが、標準体重になったということです。

あと日本人は出された料理は、相手への気遣いもあるのか何でも食べてしまいますが、中国では非常に危険です。レストランで出てくる料理がすべて安全とはいえないのです。すべての食べ物を口に入れたら異臭や違和感がしないか・・・?をよく確かめてから呑み込みましょう。僕は常にそうしています。口に入れてへんな味だなと思ったらティッシュにペッと吐き出します。別に腐敗しているものではないかもしれないです。しかし少しの部分を無駄にしても自分の体は自分で守るべきです。多くは自分にあわないだけだと思うのですが、もしも明らかに味がおかしい場合は、同席している他の人にも教えてあげましょう。とにかく食中毒は苦しいものです。さいわい僕は両親から丈夫な体を授かっていますので(感謝です)、いままで中国で食あたりしたことは、一度もありません。しかし大酒飲みなので、呑みすぎでツブれたことは覚えていないぐらいあります。なにしろ僕が中国人の友人からもらったあだ名は「酒鬼(ジョウグゥイ)=のんべ、ざる、大酒呑み)」というものでしたから。

上の写真を見てください色んなお酒がありますが、全国の白酒の種類を上げたらキリが無いです。各地に地酒がありますから、膨大な数と種類です。中国のお酒は「白酒(バイジィョウ)」と呼ばれているお酒です。度数は最低で35度ですが、一般的には38度のものが多いです。そのほかにも52度、62度とまちまちですが、度数が高い方が高級とされています。何故かといいますと、中国の白酒には偽物が非常に多いのですが、偽物と言うのは不純物で水増ししているわけですね。ところがアルコール度数が高いものはそういった小細工をしにくいのだそうです。僕は北京で62度の白酒を飲みましたが、たしかに味よし、酔い心地よし。しかしこの白酒は北方に多い酒で、南方にもあることはありますが少ないです。南方には「紹興酒」というのがありますが、北方の人の多くはこれを嫌います。甘くて締まりがない味、酔わないのでついつい量を飲んでしまう。すると二日酔いになりやすい。白酒は二日酔いにはなりにくいですね。だから「紹興酒」が中国の代表的なお酒だと思っている人がいたら、考え方を改めましょう!

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中国面白体験記その51<中国の生活_第四部・街中2>

<中国の生活_第四部・街中2>  2016/03/25

昨日のブログでは観光地といったものにスポットを当ててご紹介しましたが、今日は観光地以外でちょっと面白かったなという場所やモノをご紹介します。こういったフザけた建物は日本ではないでしょうね↓↓

見るからにコイン・硬貨のかたちですね。この建物は僕も瀋陽市内を移動していてよく目にしたのですが、今まで僕はてっきり「金融ビル」だとばかり思っていました。お金の形をしていますからね。ところがマンションということです。どれだけお金に執着があるのやら(笑)。

ところで中国の著しい経済発展で想い出した事があります。日本でも、またその他外国でもよくあることですが、「ゲンかつぎ」ですね。そのうち諧音(同音字=同音異義)に関したものを2~3あげてみます。まず白菜! え?なんで白菜が?経済発展に関係しているの?と思いますよね。それはこういうわけです。白菜の中国語の発音は「バイツァイ」ですが、財の発音は「ツァイ」でツァイという発音が同一なので重宝がります。実際中国の家庭料理で白菜は多用されます。値段も安いし、応用範囲も広い食材です。しかし家庭料理の中に白菜をすっぱく煮込んだ料理があるのですが、なぜか日本人は苦手な料理みたいです。味付け法が独特なのでしょうか、どこか独特な味わいがあるのですが、多くの日本人は「くさい」といって遠ざけます。僕はまったく違和感なく食べられるので、どうしてそう感じて、何故くさいと感じるのかはわかりません。中国であるレストランに入った時に壁に陶器でつくられた白菜がうやうやしく掛かっていたので、興味を持ち聞いてみて、その理由が始めてわかったのです。

あとこれも日中とも共通していますが、数字の「8(八)」は尊ばれます。やはり縁起がいいということです。しかし日中間でその意味合いはちょっと違います。日本で八が尊ばれる理由は字の形から「末広がり」ということで、事業にしても段々と発展していくと言った意味ですね。ところが中国の場合はやはり諧音で、八の発音は「ba(バー)」ですが、お金を儲ける、金持ちになることを「发财(ファーツァイ)」と発音します。この場合「バー」と「ファー」の音が似ているところから、八(バー)を发(ファー)に掛けたのです。数字ということでいうと、八に次いで縁起がよいとされているのが九です。九の中国語の発音は「ジィョウ」ですが、これは永久の「久」の発音と同じです。そこで八と九を同時に用いると、「よいことが永久に続く」という意味になってくるのです。

下の写真はホテルの支配人の名刺です。

 

左は「新世界ホテル」右は「ゴールデンホテル」のもの。これらのホテルを経営したり所有したりしている会社は大規模な会社なので、よい番号をとることができるのです。各々のホテルの代表番号の下四桁に注目してください。新世界は9888であり、ゴールデンホテルは8888です。いずれも繁盛しているホテルですよ!個人でも携帯電話を購入する際には番号を選びますが、8や9が多く入っていたり、ゾロ目だったりすると、値段が上がるのです。

音ですが、面白いのが「福」という字を逆さにして貼っている光景を中国で見た人もいると思います。

これは次のような意味が在ります:「福」が逆さ(倒れている)⇒倒れる=「倒」の発音は「ダオ」である⇒「到」の発音も「ダオ」である⇒「到」は至るの意味である⇒ゆえに、「福」が「倒」だということは、福が至る=福が来る、という意味になるのです。

 

また「食文化」としてひとつ別項目を設けてもいいのですが、中国の街中では、ちょうど日本の焼き鳥屋さんが店頭で炭火で肉を焼いて串で刺した肉を焼いていますが、あれと同じように中国の街中では新疆ウイグル自治区というところの食べ物である「シシカバブー(羊の肉を串に刺して焼いたもの)」を焼きながら売っています。僕も見つけると食べますがとても香ばしくて美味しいです。若い人たちに人気があり結構繁盛しています。中国ではこの新疆のシシカバブーは知らない人がいないくらい有名な食べ物です。日本で言えば京都の八つ橋クラスの知名度です。しかしこのシシカバブーは本物の羊の肉なら問題はないのですが、多くは贋物ということなので、あまり食べないほうがいいかもしれません。ちなみに新疆ウイグル自治区は最近イスラム国の活動が活発で、戦士を希望する若者が後を絶たないという話を聞きました。中国共産党は新疆には手を焼いているようです。

僕のもう一つのお気に入りは「ひまわりの種」です。日本で売っているものは殻をむいてあるモノですが、中国では殻がついたままのものです。製品化されて袋入りしたものがスーパーマーケットでも売られていますが、街中の露天というか、道のそこらへんで大きな鉄かぶとを逆さにしたようなものの中で煎って(炒って?)いるものを買って食べるひまわりの種は香ばしくて最高です!しかし今は中国といえどもそういう素朴なものが少なくなってきています。パックされたものは味は大したことはありません。「クズ」とまではいいませんが、とてもお勧めできる代物ではないということです。残念ながら画像なしです。

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中国面白体験記その50<中国の生活_第三部・街中>

<中国の生活_第三部・街中>  2016/03/24

昨日のブログでは中国瀋陽の「寒さ」についてご紹介しましたが、今日は街中のようすをご紹介します。

まずはホテルですが、大・中・小様々なホテルがありますから、すべてはご紹介できませんので、今日は特徴のあるホテルをひとつ紹介しましょう。

 

この写真の、ムダに豪華なホテルは、かの欧米資本のホテル「マリオットホテル瀋陽」です。中国語では「沈阳皇朝万豪酒店」といいます。五つ星ランクの高級ホテルで空港からも近いので便利です。僕が瀋陽に滞在していたころに完成していますから、もう18年ぐらいは経っていることになります。僕はじつはこのホテルには2回泊まっています。一回目は完成したときお試しで泊まってくれというので、泊まりました。会社の事務所にいるといきなりマリオットホテルのマネージャーという人が訪ねてきて、「じつはこんど瀋陽に大型五つ星ホテルが完成したのですが無料で一晩泊まってくれませんか?」というのですね。モニター宿泊客というわけでしょうか。なぜ僕の会社が選ばれたのかは忘れましたが人伝えで、外国の企業ということで選んだのでしょうね。外国客を狙った路線なのでしょう。「無料ならいいですよ」ということで、一晩だけ泊まりました。部屋は中々豪華でカーペットの毛足が長くフサフサしていたことだけ覚えています。しかし、なにからなにまで良かったわけではありません。停電はするわ、断水はするわで、大変な騒ぎです!まあタダで泊まっているので文句は言いませんでしたが、苦情は言いました。お詫びに何かの「サービス券」のようなものをくれました。もう一回はそれからだいぶ経ってだいぶ設備も馴染んできて経営も安定したと思われるころ、日本から大切なお客を連れて宿泊しました。このときは停電しませんでした。

次に瀋陽で印象的な場所といえば「五愛市場」でしょう。次の写真がその市場です。


 

上の写真が正面入口、下の写真はビルの中の店舗です。以前は小さなあまりきれいとはいえない露天がひしめいていた場所だったのですが、いまやデパートのような大きなビルが立ち並び、その「小さな露天」はすべてビルの中にテナントで入居しています。ここは瀋陽で一番大きな卸売市場といわれています。卸売市場ですから色んなところから業者さんが買い付けに来ています。じつはこの「五愛市場」は中国の卸売市場の綜合規模ランキングでいえば全国第二位です。しかし衣類を扱う卸売り市場の規模としては中国第一位といった市場なのです。では綜合規模ランキング第一位の市場とこの五愛市場の違いは?綜合規模ランキング第一位の卸売市場は「義烏市場」というもので北京にあるのですが、そこには全世界の外国の仕入れ業者がたくさん来ています。しかし五愛市場に来ている外国仕入れ業者はロシアと韓国ぐらいです。ということは五愛市場には、中国国内で流通している商品がおおくて、価格も中国国内流通価格で買えるのです。われわれ日本をはじめ海外から見ると、「五愛市場」のほうが穴場的な存在なのです。

ただし、五愛市場で買い物をするときは日本人一人では行かないほうがいいです。日本語を話したりして日本人だとわかると値段を途端につり上げてくるのです。実際瀋陽のほかの大きな商店街では同じ商品が観光客向けに5倍、それ以上の価格で売られいます(ひどい場合は10倍)。

五愛市場の敷地面積は16万7千平方メートルといいますから、なんと東京ドーム4個分ぐらいの敷地面積です!その敷地内に5階建て~6階建てのビルが何棟も建っているのです。とても一日では見て歩けません。しかしこの五愛市場に行くときは午前中に行くようにしましょう。なぜか?午後は3時で多くの店が閉まってしまうからです。そのぶん朝の開店は早いです。早いところでは朝3時に開店です。

 

上の写真は中山広場(ちゅうざんひろば)という広場なのですが、ここも瀋陽の観光スポットです。中央に大きな毛沢東の銅像が建っています。毛沢東は腕を伸ばしてある方向を指差していますね。この中山広場の周囲には金融関連の建物が建っていますが、その並びに、歴史が古く重厚な雰囲気の遼寧賓館(りょうねいひんかん)というホテルがあります。ここは共産党の偉い人とか毛沢東周恩来、張学良らが利用したホテルです。僕も一度泊まったことがありますがレトロで雰囲気がありいいホテルです。宿泊費も安いです。中山広場の毛沢東の銅像が指差しているのはこの「遼寧賓館」の方向なのです。

 

最後に「瀋陽駅」を見てみましょう。この駅のデザイン、どこかで見たことがあると思いませんか?そうです、この駅を設計したのは日本の東京駅を設計した同じ人がデザインしたのです。中国東北地方、特に瀋陽は以前は「奉天(ほうてん)」と呼ばれていました。日本人でもちょっと年配の人に聞けばみんな知っていますよ。満州時代から日本との縁は非常に強く、満州鉄道(満鉄)やこの瀋陽駅、色んなところに日本の片鱗が見え隠れしています。この瀋陽駅は交通網のポイント地点で、西は内蒙古からロシアに、北は黒龍江省のハルピンへ、下は遼東半島を大連へ・・・・。瀋陽駅を見ていると内モンゴルの荒野が目に浮かびます。また僕はまだ行ったことはないのですが、ここから列車でロシアまで行けるんだ・・・、と思うと感無量です。

KOSEI

 

中国面白体験記その49<中国の生活_第二部・寒さ>

<中国の生活_第二部・寒さ>  2016/03/23

中国の東北部とは遼寧省吉林賞、黒龍江省です。この三つの省を「東北三省」と呼んでいます。僕が以前住んでいたのはこの東北三省のうちの遼寧省です。遼寧省省都である瀋陽です。省政府も瀋陽にあり官公庁も瀋陽にありますから、遼寧省の人が外国に渡航するときなども、みな瀋陽に来なければいけません。またここは日本領事館もあります。要は遼寧省の中心なので賑わっているということですね。現在の瀋陽の常住人口は823万人、戸籍人口は725万人です。居住民族のうち90%が漢民族で、あとの10%は満族朝鮮族回族蒙古族等の少数民族です。(日本領事館のホームページより)

註:満族とは、満州民族満洲民族、マンジュみんぞく)のことで、満洲中国東北部沿海州など)に発祥したツングース系民族。古くは女真族といった。

この東北地方の特徴は「寒さ」です。おそらく東北三省のうちでは黒龍江省が最も寒いでしょう(そのお隣の内モンゴルはもっと寒いようです)。これは別のときにもこのブログで書きましたが、瀋陽の1月はマイナス20度からマイナス30度の間なので、日本人の僕にとっては心底寒かったです。僕が宿泊していたマンションの部屋のキッチンですが、窓の内側に水分がへばりつくように凍って氷柱状になっています。

室内には「暖気(ヌアンチー)と呼ばれている暖房機が標準装備されており、窓も二重窓です。なので室内は標準装備の暖房機だけでも結構暖かいですが、そこに更に電気の暖房機(エアコン)を置いて稼動させておけば、外部のマイナス20度もなんのそのです。下の写真の中央にあるのが「暖気」です。

この「暖気」は、日本でいう「スチーム暖房」とか「温水暖房」というものと同じ暖房で、石炭を焚いてお湯を沸かしてその温水を循環させるのです。以前は日本でも官公庁舎などの公共の建物には標準装備されていたものです。ベッドの中には「敷き電気カーペット」を仕込んでおけば完璧です。

東北地方の食べ物は味の強いものや脂っぽいものが多く、強いお酒を飲む理由はここにあります。脂っぽい食べ物は激寒を防ぐための脂肪のよろいを作るために必要ですし、強いお酒は体を内部から温めるために必要なのです。最も寒い1月には外に出ていると5分間外に出ているだけで頬がチクチクしてきますし、耳はちぎれるばかりに痛くなってきます。時々は社員を連れてアフターファイブに出るのですが、いちど社用車が出払ってしまい、タクシーで行くことになったことがありました。ところが寒い時に限ってタクシーが中々捕まらない!あの時は全員で凍え死にそうになって必死にタクシー探しに走ったものです。あの当時のタクシーはあまり性能がよくなかったせいでしょうか、それともドライバーが怠惰で寒がりなせいでしょうか(おそらく、その両方でしょう)、冬場はタクシーが少ないのです。

もうひとつ困るのが「路面凍結」ですね。道路がツルツルで歩くのにそろりそろりと、腰を落として注意深く歩かなくてはいけません。瀋陽は雪が少なくて助かるのですが、たまに雪が降ったときなどは道路のあちらこちらに雪の小山ができるのですが、丸一日マイナス20度ですから、日が射していてもまったく溶けません。でも幹線道路は雪かきをして雪は無くなってはいるものの、路面は凍結してるので、ヒヤヒヤしながら歩きます。さらにクルマは滑り止めされていないノーマルタイヤを使っていますから、ゆっくりノロノロ走るものの、危険この上ありません。ちなみに道路沿いの商店は強制的に雪かきをさせられます。しないと罰金を取られます。

また送電線が雪の重みで切れてしまい、停電となったことがありましたが、あの時は事務所内のエアコンが動かず、午前中だけはコートを着込んで仕事をしましたが、昼ごはんを皆で食べに行き強いお酒を飲んで体を温めた後、全員早退しました。とても仕事はできない状態です。しかしその明くる日僕は仕事の関係で近くのビルまで行ったのですが、ほんの近くであったにもかかわらず、足を滑らせて鉄のようにかたく凍った雪の山に尻餅をついてしまい、2ヶ月ほど痛みが抜けませんでした。

あと雪にせよ雨にせよ道路がぬかるんでしまったとき、会社のクルマも個人のマイカーもクルマを洗いません。洗ってもどうせすぐに泥だらけになってしまうからです。まあ寒くて洗車をする気になれないというのもわかりますが。美観を損なうこと甚だし、です。ただ日本人が一番クルマをピカピカに磨くそうですね。神棚に供えて拝もうと言った勢いです。実用になれば良いのではと僕は思いますが・・・。僕自身は今日本でクルマは持っていません。山の中の交通網が無い方にとって車は必需品ですが、都市部と近郊都市の方はお金ばかり掛かってしまい、挙句の果てはついついクルマを頼ってしまい足腰が弱まるといったおまけ付きです。車検、ガソリン代、自動車税、保険・・・、それらを払ったと思って貯金をしておいて旅行の時に豪華なレンタカーを借りた方が良いです。

とにかく瀋陽に行くのであれば、防寒装備は重装備で行った方がいいでしょう。あるいは現地で調達するというのもひとつの方法です。肌着は厚手のものを!二重履きで!男性は日本で言う「股引」というか「ズボン下」というものを三昧重ねです。若い女の子もミニスカートをはいている女の子もいますが、極厚のストッキングを重ね履きです。すらっとしたキレイな脚というのは幻想。ぼてっとした中太りの脚。できれば耳当ても、目だし帽も、手袋も厚手のしっかりしたもの、携帯カイロはほとんど効果がないと思います(最近瀋陽で売っているらしいですが)。

まあ夏場は暑いことは暑いですが、逆に日本の暑さよりもしのぎやすいです。湿度が低いせいでしょうか。

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中国面白体験記その48<中国の生活_第一部>

<中国の生活_第一部>  2016/03/22

今後数回にわたって中国で生活していくうえで必要なさまざまな事柄について書きたいと思います。今日は中国で使われているお金について。

中国に着いてまず必要なのは現地通貨です。中国に一歩降り立てば日本円はまったく使えませんから。別のブログでも書きましたが、中国で両替をする場所は空港、ホテル、銀行、闇両替屋の4箇所です。このなかで最も有利なのが闇両替屋。瀋陽には「西塔(シーター)」という地名のエリアに韓国人街があるのですが、そこに表向きは飲食品を並べてある小売店なのですが、本業は闇両替をやっているお店が何軒かあります。僕は瀋陽に住んでいたころは、いつもそこで両替をしていました。お気に入りのお店を一軒見つけておくのです。あるいは銀行の中にタムロしている闇業者もいますので、そのうちの一人と仲良くなっておきます。中国では人間関係がすべてなので、いかなる場合も人と人との繋がりがないと何もできません。もちろん旅行で行ったときなどは必要な人民元は少額なので銀行で買ってもいいのですが、以前僕はビジネスで会社を開いていたもので、金額が大きかったので1元の差でもまとまると馬鹿にならないのです。

さて中国のオカネも他国と同様に紙幣と硬貨があります。紙幣の種類は100元、50元、20元、10元、5元、5角、2角、1角ですが、5角までは使いますが、2角と1角はほとんど使いません。いま僕が手許に持っている紙幣だけですが写真で撮影してみました。

このなかの50元札だけ現在使われている紙幣ではなくちょっと前に使われていた紙幣です。あと、もうひとつこの50元札は特徴があります。なんだか判りますか?それは、じつはこの50元札は「ニセ札」なのです。


ニセ札の判定法は商店ならば偽札判定する機械を設置してあるので、それですぐ判るのですが、タクシーの運転手などはそういう機械を持っていませんので、よくニセ札をつかまされるようです。機械がない場合の判定法は?簡単です、両手でクシャクシャとやってみる、滑らかに動くようなら偽札の可能性があります。本物は若干硬い(しっかりとした紙質)感じで音もカサカサという音です。上の写真のように両端を合わせてみるという方法もあります。すると線がつながらずズレているのが見えますか?すかしも入っているので、こういった細かい部分で見分けるしかないのです。ではニセ札をもらってしまった場合はどうすればいいのでしょうか?自己責任なので銀行に持っていっても交換はしてくれないのです。しょうがないので、機械がないような場所(例えばさっき話したタクシーとか)で、使ってしまうしかないのです。

実際に使われている紙幣はずいぶんと手垢がついたりシワがあったり汚れています。下の10間札は破けていますがまったく使えます。誰かがどこかの電話番号を紙幣にメモしたみたいですね、これもよく行われます。

下の画像は古い紙幣です。古銭収集家が喜ぶかもしれません。


これは香港の紙幣、ただし単位は香港ドルですね。「港币=ガンビー」と呼びます。派手なデザインで中々良いですね!


硬貨に関してですが、残念ながらいま僕の手許にはあまり揃ってないので、またまた旅行ガイドブックのお世話になります。


紙幣と同じく1角以下の「分(フェン)」は、ほぼ使いません。

なお、表記は「元、人民元人民幣RMB」のうちのどれかです。

1元=10角=100分、となります。現在のレートは1元あたり約17日本円でしょう。

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中国面白体験記その47<中国人気質/習慣_第二部>

<中国人気質/習慣_第二部>  2016/03/21

昨日のブログでは中国人のマイナス面を書きました。でも物事は陰陽のバランスが取れていないといけませんね。では中国人のプラス面や僕が中国人を好きになった理由等々を自分自身の体験を踏まえてご紹介します。

しかし先日数回に分けて書いた「中国語学習」のテーマからはちょっとズレるので、<中国人気質/習慣_第二部>とします。第一部は昨日のものです。

まず、ひとくちに中国人といっても地域によってその気質は随分違います。下の写真は「地球の歩き方の中国シリーズ」の図版からです。

この図をみてわかるように、中国大陸を大雑把に分類すると、華北、華南、華中、西北、西南・チベット、そして東北です。長江(揚子江)を境にしてその下を華南と考えればいいでしょう。そして揚子江黄河の間が華中(西安があります)、黄河の上に華北(北京があります)、その更に上に東北(瀋陽があります)です。上海は揚子江のすぐ下ですけれど、分類上は華中に含まれます。そしてこの4つのエリアは中国の東半分で、これらの西側に西南・チベットと、西北(新疆ウイグル=最近イスラム国(IS)が勢力を伸ばしてきています)があります。

この広い中国大陸の中の東北部の人と僕は縁がありました。その交友関係はいまだに続いているわけですが、東北部の人と華中の上海の人とでは体質・気質が大きく異なります。上海は国際都市なので路上に痰を吐く人もいないですし、建物もきれいです。地下鉄も発達しています。外国企業がまず上海に出たがる気持ちはよくわかります。日本人にとっては何よりも滞在している日本人の数が多いということでしょうね。=実際僕の祖父も戦中(大東亜戦争)の時ですけど、ある国際商社にいたのですが、上海の支社長を務めていました。

なので、僕が見る中国人像の多くは東北地方の人に対してのものです。東北人は体型がガッチリしていて声も大きいです。冬は厳冬でマイナス20度~30度という寒さなので、環境が体の形をそのように形成していったのでしょうね。体が大きいので当然ケンカは強いです。南方のヤクザは頭で勝負みたいらしいです。

むかしは皇帝、いまは共産党の力が強くレジスタンスがおきていたのですが、それも抑圧されると人々は地下に潜ります。そうですね「秘密結社」の誕生です。この「秘密結社」は加盟した人同士は秘密を絶対に守ります。「秘密結社」の秘密を漏らした場合は死を以って償うのです。なぜそこまで・・・、と思うでしょうが、自分達が生き延びる道はそれしかないのです。南方の人はあまりわかりませんが、僕が20年近く付き合っている友人は僕を家族の一員のように付き合ってくれています。そこらへんに結社員の雰囲気を感じます。僕が中国へ行くときはいつもこの友人に一声かけるだけで、空港の迎え、ホテルの予約・・・何から何までやってくれます。そのかわり僕も仕事の上で、できる限り彼を助けるようにしています。昨日のブログでは中国人は「個人主義」といいましたけど、このように家族主義でもあります。個人が延長したのが家族。中国人の好きなところはこういうところです。いちど気に入るとどこまでも助けてくれる、どこまでも付き合ってくれる。いままで僕は中国で色んな体験をしてきましたが、友人の助けが無かったらできなかったことです。信頼のできる友人(朋友)をまず作るということが如何に大切かということです。

中国は日本人にとっては異国ですから、そこで自由に泳いで行けるというのは本当に最大の武器を手に入れたと同じことなのです。ただし、いくら友人が色々と助けてくれる、といっても、自分と相手は対等(平等)でなければいけません。どちらかがどちらかの主人であって、どちらかがどちらかの使用人であってはいけないのです。平たく言えば「間違ったことを言ったら正す」ですね。

中国で最も困ることはトラブルに巻き込まれたときでしょう。いちど日本の友人を連れて大連に行き、カラオケ屋に入ったのですが、そこは門構えは立派なくせになんと「ぼったくりカラオケ」だったのです。僕も中国語で抗議をしたのですが埒があかず、いったん引き下がり近くの巡査を呼んでもう一度乗り込んでいきました。大連の開発区というところの公安局の幹部に友人がいるのですが、あいにくその日遊びに行ったのは市内だったので、彼の管轄外だったのです。でも事なきを得て結果的にぼったくられたオカネは取り戻しました。日本の危ない店もそうですが、いかにも、といった客引きがいたり、雰囲気が危なそうなら入るのはやめましょう。行きつけの店を決めておくのが一番良いです。僕の友人も瀋陽方面は明るいのですが大連は不案内であったため、そのような事態に遭遇したのです。でもそういうときに親身になって助けてくれる友人を持っておくことは大切です。

参考までに、このような時に日本の領事館に行ってもロクな対応をしてくれないそうです。自国民を何故守らん!日本の外務省の外交ベタは衆目の知るところ。のみならず外国での自分達の権利や主張を通さないのだ!大国追従型外交の延長みたいなことはやめろ!といいたい!これも占領国おしきせの悪弊「自虐外交」か?

自分の身は自分で守りましょう。そういう時に頼りになるのはやはり「朋友」です。深くて濃い人間関係です。日本人が捉えている「友人」よりもはるかに濃い人間関係、それが僕が中国に対して持っている高感度100%の部分です。

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